お茶の選び方

お茶は嗜好品です。

日本茶の品評会で受賞したお茶を、日本茶インストラクターが10人飲んだとしても好きずきは別れます。

品評会で選ばれるには、お茶の外観の審査と味や香りを審査するために同じ条件でいれたお茶を審査します。

品評会の審査では、お茶をいれて飲む通常のいれ方とは異なりますが、この一定の審査方法によりお茶の品質を区別する基準ができます。

煎茶を選ぶ時も上級、中級、下級、高価、安価、お手頃価格、品評会受賞茶など選定項目はそれぞれにあります。

おいしいお茶が飲みたいからと奮発して高価なお茶を購入して、いれてみたものの美味しくない!

これは多々あることです。

これはお茶自体が美味しくないのではなく、いれ方の違い、いれる道具の違い、お水の違い、そもそも自分の嗜好に合わない、そしてもう一つはお茶の味は体調にも左右されるからです。

私自身、京都府宇治市のとある有名なお茶屋さん自らに淹れていただいたお茶が美味しくて購入して帰りました。東京に戻り、いれてみるとあのお茶の美味しさはどこへやら。

お茶の色は黄色で、酸化してしまっているのではと思いました。

でも、そのお茶は水と湯温を変えてみると宇治で飲んだ時と同じ美味しさになったのです。

お茶の美味しさをおすすめすることは難しいと思いました。

個人で楽しむお茶選びの、一番優先すべきポイントは「自分でいれて美味しい」ということです。

水道水は水源の違いによって水質が変わりお茶の味にも変化が出ます、ミネラルウォーターも採取地や水質によってお茶の味は変わります。

もちろん、水質に左右されないお茶もありますが、水質に左右されるお茶が多いのは確かです。

お茶の味がイマイチと感じたらお水を変えてみることもあすすめします。

特に海外にお住いの方は、硬度100㎎/ℓの軟水のお水をお探しください。

お手頃価格で美味しいお茶に出会えたことは財産になるほど貴重なことですので、大事にされることをおすすめしますが、そこで止まってしまうのはとてももったい無いことです。

日本茶は120種を超える品種がありそれぞれに特徴ある味わいがあります。

品種の特徴を生かしたお茶、ブレンドすることで美味しさが安定するお茶、製法を変え趣向を凝らしたお茶など非常に多くの日本茶が存在しています。

美味しいお茶に出会えた時「美味しい~」と声に出るようなお茶。

それを探してみるともっともっと日本茶が楽しく美味しくなります。